釧路・知床 一人旅 旅日記その④-1 湿原散策

コッタロ湿原展望台より

久々に旅行記を再開。
なかなか書く時間がなくて・・・と言うのは言い訳ですね。


ちなみに、今日の1枚はコレ。
やっと買いました、ハービー・ハンコックです。


洪水

洪水


PONTA BOXや力哉さんの3×3でもカバーしてたりしてて
一回原曲を聞いてみたかったので購入。
色々ありすぎてどれを聞いたらいいか迷ったけど
LIVE盤だったのでこれにしました。
あと、聴きたかった「Butterfly」「Actual proof」入ってたからってのもアリ。
「Butterfly」と言う曲はさっきも言ったように
PONTA BOXと3×3がやってるんですが、同じ曲でも随分印象が変わるもんですね。
今のところヘビローでございます。


さて、本題に戻って、旅行記を再開。




7:15起床。
素晴らしい寝心地ですっきりとした目覚め。
寒くなったら窓を閉めてくださいね、と言われていたけれど、結局閉めなかった。
窓の外を見ると緑が広がる。すがすがしい朝だ。
8:00から朝食なので、『春』の部屋から出て洗面所へ。
身支度を整えて、昨日の夜考えていたMTBのレンタルをやっているお店に電話をしてみると
9:00台なら全然大丈夫ですよ、とのこと。
小さくガッツポーズ。よっしゃー。
今日はMTBを楽しむ塘路釧路湿原ルートで行こう。



暫くするとご主人が朝食の用意が出来ました〜と呼びに来てくれたので階下へ。
若いご夫婦が2組いらしたようで
1組はちゃぶだいの方で、もう1組はゐゑろと同じ6人がけテーブルで「いただきまーす」。


この宿は、電話での予約のみなので
その時に食事について少しリクエストをお願いした。
ゐゑろは乳製品全般が苦手なため
外でご飯を出してもらうときは食べれないものが結構あって、非常に申し訳ない気持ちになる。
しかもここは北海道だし、乳製品とかでそうだなぁと予想していたので
「申し訳ないんですけど、乳製品全般ダメなんです」と伝えておいた。
そうしたらゐゑろだけ少しメニューを変えてくださったようで有難かった。
大まかなメニューは、ごはんとお味噌汁(具はナス、マイタケなど)、卵と緑黄色野菜の炒め物
サラダ、メロン、にんじんジュース。朝から盛りだくさんだ。
でも・・・途中で気づいちゃったんだよなぁ。
卵の中にチーズが入ってたのだ。
一口食べてすぐにわかっちゃうんですよね。
他のご夫婦がちょうどそのとき「卵にチーズはいってたね。」と言ったので
『やっぱりなぁ〜〜〜〜〜〜根性で飲み込まないと・・・。』と暫く一人でもだえていた。
多分奥さんが忘れてただけなんだろうな。^^;



おなかもいっぱいになったことだし、そろそろ出かける準備を。
他のご夫婦も、1組はもう宿を後にしたようで、もう1組も出かけていった。
こちらのご夫婦はもう1泊するのかな。
せっかく丸一日湿原散策に費やすのだし、電車の本数を考えるとゆっくりしている時間はない。
本当はもうちょっとこの静かな時間をダラダラしてたいけど
めいっぱい楽しんで、吸収して帰らないとな。
ゐゑろも斜めがけのかばんを肩から掛けていざ出発。
階下へ降りて、ご主人と奥さんに出かける挨拶をしていこうとしたが、食堂には人影がない。
お仕事中なら申し訳ないし・・・と玄関で靴を履いていると
「あ、出かけるのね〜」と奥さんの声が。ご主人も一緒だ。
「結局、どういうルートでまわることにしたの?^^」 
『昨日の夜寝る前に2つくらいまわるルート考えたんで
電車の時間と相談しながら行ってきます〜。』 
MTBを乗ってまわる“コッタロ湿原展望台”のルートは、このとき言い出せなかった。
夕べ奥さんと話した時にそれをチラッと言ったら
「あの道はひどいからお勧めじゃないわぁ〜。」と言われたからだ。
まぁ事後報告でいいだろうってことで。
「いってらっしゃい」とご主人と奥さんに見送られて、駅に向かった。
駅のホームにつながっている“秘密の小道”を通るとあっという間だ。
1分も経たないうちにホームにいることができる。
9:19の電車に乗り込む。



茅沼の隣の駅・塘路駅に到着。たった1駅なのに、到着したのは9:36。
運転距離が長いんですよね。
早速、駅舎の中にある喫茶店ノロッコ&8001”という喫茶店のマスターにMTBのレンタルを申し込む。
書類にいくつか書き込んで、地図を見ながらコッタロ湿原展望台までの行き方の説明を受ける。
どのくらいの距離か聞くと、「片道7kmだね。」 
普段自転車にも乗らない私が帰ってこれるだろうか・・・?
次に12:06の電車に乗らなければいけないのだが。
マスター曰く、「大丈夫、大丈夫。帰って来れますよ。」
そんな簡単に言うけど・・・まぁ信じてみるか。
もし無理だったらその時に考えればいい。
荷物が邪魔になるんじゃない?といって、マスターがリュックをかしてくれたので
その中に貸してもらった双眼鏡も入れておいた。
とりあえず2時間レンタルで申し込んだ。
そうと決まれば早速マスターがお水をつけてくれたMTBに乗って出発。


今日は少し曇っていて、日が射していないからちょっとマシだな〜。
なんて思いながら、軽快にペダルをこぐ。初めて乗ったけどだいぶ慣れてきた。
・・・まぁ確かに途中までは良かった。
舗装された道路だったからラクチンだったのだ。
しかし・・・ここで宿の奥さんの『あそこは道路がひどいですから・・・』と言う言葉を思い出す。
確かにこれはひどい・・・
ちょっとでも口をあけながらこいだら舌をかみそうなでこぼこ具合だ。
その上、車が時々通るので、恐ろしいばかりの砂煙を上げて通って言ってくれるのだ。
こちとら目を開けていられない。
優しいドライバーの方は横を通り過ぎる時にスピードを落としてくれるが
大半のドライバーはビュンビュン飛ばしていくのでたまったもんじゃない。
まぁ、車以外の手段で行く人のほうが圧倒的に少ないので仕方がないか・・・と諦めが入る。
道が悪くてなかなか進まない。
途中で何度か休憩を入れて少しずつ進んでいくけど、いつ着くのか見当が付かない。
周りに人っ子一人いないし・・・ここでなんかあったら死体はあがらないなぁ、などと
去年の摩周湖での出来事を思い出す。
誰が助けてくれるわけでもないし、とりあえず進むしかないのだ!
きっと帰り道は距離感がつかめているからちょっとは楽なはず。
汗だくになってMTBを走らせた。



やっと展望台に到着!1時間ほどかかっただろうか。
展望台付近から少しだけちゃんとした道路になったのだが
舗装された道路がこんなに有難いとは・・・。
フラフラになりながらMTBをロックして早速展望台へと上がるのだが・・・
また、この階段がキツイこと、キツイこと・・・。
今のこのフラフラの体にはキツすぎる・・・。
でも折り返しの時間もあることだし、とりあえず上まで頑張って上らなければ。



ついにてっぺんに到着。
情けないことに、息が荒い。
ここがコッタロ湿原展望台か・・・すご・・・。声が出ない。
言葉を失うってこういうことか、と思った。
本当にすごいんですよ、ボキャブラリーが少ないから、どんな風に表現したらいいかわかんないし
見た人にしかあの感動はわからないと思うんですが、とにかく絶景。
湿原を一望できる。
川の蛇行まではっきりと見ることが出来るんですよ。
途中、隣の男の人に
『あそこに鶴がいますよ。見えますか?白い点があるでしょ?』と話しかけられたので
早速貸してもらった双眼鏡で見てみると・・・いたいた!
湿原の中に白い点があるので、そこをよーく見てみると
鶴が水の中にくちばしを入れて食事をしているようだった。
野生の鶴なんて見たのは初めてだった。
小さい頃から鳥が大好きなのだが、なんて美しいんだろう、あの流線型のフォルム。
湿原の中にたたずむ1羽の鶴はとても気高い感じがした。


小さいベンチがあったので、ここでエネルギー補給。
コンビニなんてものは宿の周りには一軒もないので
事前に前日釧路駅前のミスドで非常食?としてドーナツを買っておいたのだ。
昼ごはんもどうするか考えてなかったし。
いやー、やっぱり買っておいて、そして持ってきてよかった・・・
これで帰り道も頑張れそうだ。
ひとしきり湿原を眺めてカメラに写真を収めた後、展望台を後にした。
またあのでこぼこ道を戻るのか〜・・・と考えると憂鬱だったが
帰りは距離感がつかめているから頑張れそうだ。いや、頑張るぞ。



行きよりも少し早く付いた感じがした。
駅が見えたら何と嬉しいことか・・・塘路駅に到着。11:40だった。
これで12:06の電車に乗ることが出来る。
茶店ノロッコ&8001』のマスターにMTBの鍵や双眼鏡を返す。
「ね、ちゃんと戻って来れたでしょ?」
いや、そう簡単にいいますけど・・・めちゃくちゃしんどかったっすよ・・・
まだ足がカクカクして息があがってますから。
普段の運動不足が情けなくなる。
カウンターで暫くマスターと話していると、ふとあるものが目に入った。
どこかで見たような色とデザイン・・・ あっ!トワイライトEXPのマークだ!
「これ、もしかしてトワですよね?!」
そこからトワイライトEXPの話で盛り上がる、盛り上がる!
このマスターはトワの常連らしく、かなりのトワ愛好家のようだ。
ゐゑろが今回トワで北海道に来たこと、トワが大好きなことを伝えると
「じゃぁ、これをあげましょう。」と言って
今では販売されていないトワのマーク入りのコースターを下さった。
おぉ〜これはもったいなくて使えねぇ!
店内をよく見るとコーヒーカップ&ソーサーやタオルなどほとんどの物がトワ関係だ。
特急まりもやオホーツク、もちろんトワのヘッドプレートまで壁に掛けてある。
うーん、素晴らしい空間だ。
ゐゑろはあくまでも鉄道マニアではない(あの方たちには遠く及びません)が
ここはもっといたい場所だ。
残念ながら電車の時間が迫ってきたので、コースターのお礼を言ってマスターとお別れ。
釧路へ向かう。おなかもすいたし、河むらのラーメンを食べに行く。
でも、釧路湿原駅に行くには、1時間以内に釧路駅に戻ってこないといけない。
だから駅に着いたら猛ダッシュなのだ。



12:53釧路駅到着。
早速河村へ向かう・・・が!河むらに行くと恐ろしい行列が。
これはどう考えても1時間以内に駅には戻れない・・・泣く泣く諦めた。
とりあえず、先ほどのMTB14km走破で汗だくで気持ち悪かったので
丸井今井で涼んでから汗取りシートでスッキリ。
でもおなかがすいていることは変わらないので
和商市場で勝手丼を購入してお弁当代わりに持って帰り、電車の中でいただくことに。
これまた美味。
俄然、釧路湿原駅に行く元気が出てきた。